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尚家文書の全体像と現状

摘要

尚家文書(那覇市歷史博物館蔵)は旧琉球国王家の尚家に伝来した文書群である。1879年、明治政府による琉球併合のあと、最後の琉球国王となった尚泰は上京し、華族として東京に居住する。その邸宅が東京尚家邸であった。尚家文書は、大別すれば、首里王府で保管されていた文書群、東京尚家邸の現用文書であった文書群によって構成される。 本報告では、尚家文書の成立をめぐり、1870年代から1920年代のあいだに三回にわたる文書群の移動があったことを指摘したい。そして、東京尚家邸の目録やその改訂を通して、文書管理のありかた、文書群の原秩序およびその変化などに言及したい。また、尚家文書の公開にいたる経緯や現状についても紹介する。

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作者

深澤秋人

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  • ·梅木哲人「「旧琉球藩評定所書類目録」について」(『文献史料による近世沖縄の社会·文化史的研究1978年度特定研究紀要』琉球大学·短期大学部、1979年)[梅木1979]
  • ·沖縄県教育庁文化課編『沖縄県文化財調査報告書第五集昭和四十六·四十九·五十年度古文書等緊急調査報告書』(沖縄県教育委員会、1976年)[県文化課編1976]
  • ·沖縄県立芸術大学附属研究所芸術·文化学部門波照間永吉編『鎌倉芳太郎資料集(ノート篇)』第三巻歷史·文学(沖縄県立芸術大学附属研究所、2015年)[波照間編2015]
  • ·高良倉吉「琉球·沖縄の歷史と日本社会」(『日本の社会史』第一巻、岩波書店、1987年)[高良1987]、同「評定所文書をめぐる状況」(『旧琉球藩評定所書類目録』浦添市教育委員会、1989年)[高良1989]
  • ·田名真之「琉球王国と尚家」(『国宝「琉球国王尚家関係資料」のすべて尚家資料/目録·解説』沖縄タイムス社、2006年)[田名2006]〈初出は[歷史資料室編2003]〉
  • ·豊見山和行「はじめに―研究の背景と目的―」(『琉球国王家·尚家文書の総合的研究』琉球大学教育学部、2008年)[豊見山2008a]、同「本報告書の構成と「尚家文書」研究の現状」(同前)[豊見山2008b]
  • ·那覇市市民文化部歷史資料室編『尚家関係資料総合調査報告書Ⅰ古文書編』(那覇市、2003年)[歷史資料室編2003]
  • ·那覇市歷史博物館編『国宝「琉球国王尚家関係資料」のすべて尚家資料/目録·解説』(沖縄タイムス社、2006年)[歷史博物館編2006]、同編『『那覇市史』完結·沖縄タイムス出版文化賞特別賞受賞記念シンポジウム明日への展望―『那覇市史』の成果と課題』(那覇市、2009年)[歷史博物館編2009]、同編『那覇市市制施行90周年·国宝指定5周年記念展琉球王国尚家の人々~海を渡った宝物~』(那覇市市民文化部博物館〈歷史博物館〉、2011年)[歷史博物館編2011]
  • ·西里喜行「「明治初期在日琉球使節の任務と動向Ⅰ」第七〇六号·第七〇七号·第七〇八号について」(『琉球国王家·尚家文書の総合的研究』琉球大学教育学部、2008年)[西里2008]
  • ·深澤秋人「東京琉球館役所の変遷―尚家文書を用いて―」(『琉球交叉する歷史と文化』勉誠出版、2014年)[深澤2014a]、同「東京琉球館役所の人々と運営―「役所」との関係を中心に」(『日本歷史』第797号、2014年)[深澤2014b]、同「鹿児島琉球館における「役所」の機能―尚家文書三四一号を中心に―」(『国史学』第219号、2016年)[深澤2016a]、同「琉球藩邸の「役所」と東京尚家邸の「外事課」―鹿児島琉球館からの連続性と変容―」(『平成27年度特別推進研究助成金研究成果報告書報告近代東アジアにおける伝統的権威の継承·変容·創出』研究代表者樋口秀実、2016年)[深澤2016b]
  • ·深瀬公一郎「近世日琉通交関係における鹿児島琉球館」(『早稲田大学大学院文学研究科紀要』第48輯·第4分冊、2003年)[深瀬2003]
  • ·外間政明「尚家継承古文書の既存目録と評定所文書」(『尚家関係資料総合調査報告書Ⅰ古文書編』那覇市、2003年)[外間2003]
  • ·堀口修「尚侯爵家東京邸史(資)料に関する基礎的研究―諸所蔵目録の比較検討を通して―」(『古文書研究』第56号、2002年)[堀口2002]
  • ·真栄平房昭「琉球外交史料の伝存状況について―「尚家文書」·「内閣文庫」の冊封関係史料を中心に―」(『新しい歷史学のために』第230·231合併号、1998年)[真栄平1998]、同「尚家文書を調査した先駆者の足跡について」(『琉球国王家·尚家文書の総合的研究』琉球大学教育学部、2008年)[真栄平2008]
  • ·宮田俊彦「琉球館文書〈解題〉」(『那覇市史』資料篇第1巻2、那覇市役所、1970年)[宮田1970]
  • ·琉球王国評定所文書編集委員会編『旧琉球藩評定所書類目録』(浦添市教育委員会、1989年)[評定所編委会編1989]
  • ·『沖縄研究資料3御蔵本目録(尚侯爵家)』(法政大学沖縄文化研究所、1983年)[沖文研編1983]
  • ·『2004(平成16)年度~2007(平成19)年度科学研究費補助金(基盤研究(B))研究成果報告書琉球国王家·尚家文書の総合的研究』(琉球大学教育学部〈研究代表者豊見山和行〉、2008年)[豊見山編2008]

尚家文書の全体像と現状

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章节目录

  • はじめに
  • 1.琉日関係の変遷と尚家文書の成立
    1. (1)出先機関と東京尚家邸における文書管理
      1. 1)在番親方と鹿児島琉球館の文書群
      2. 2)東京詰在番親方と琉球藩邸の文書群
      3. 3)尚泰の上京と東京尚家邸の文書群
    2. (2)尚家文書の成立過程
      1. 1)首里王府の文書群
      2. 2)東京尚家邸の三つの文書群
  • 2.尚家文書の現状
    1. (1)公開にいたる経緯
    2. (2)撮影と修理の状況
  • 3.東京尚家邸の目録と文書管理
    1. (1)「改正書籍目録」との関係
    2. (2)東京尚家邸の移転に前後する目録
      1. 1)「改正書籍目録」の写本
      2. 2)史料編纂所が作成した目録
      3. 3)「改正書籍目録」の改訂
    3. (3)鹿児島琉球館の「役所」所管史料

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